部下や新人の育成で苦労してる人へ 【書評】マンガでわかる!マッキンゼー式リーダー論
本を手に取ったきっかけ
4月が始まり3週間。新たな年が始まり、新しい部下を持つことになったり、初めてマネジメントを行う人もいるかもしれません。
私も、部下というわけではありませんが、一つのプロジェクトで数名に対してリーダーシップを発揮していくぞ!と意気込んでいました。ただし、自分の能力不足やコミュニケーションの拙さ、リソースの少なさからどうもチームが上手く回っていないような感じがしていたときに本屋で何気なく手に取ったのがこの一冊。
著者の赤羽さんのゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニングという本を過去に読んだことがあり、とても実践的かつ、役に立つ思考法だった印象だったため、購入して読んでみました。書店には「マッキンゼー式」とか「ボストンコンサルティング式」などのタイトルが並んでいる本があまたありすぎるため、やや敬遠していたのですが、読んでみて、大きな学びがありました。
マンガがメインで、1時間もあればさくっと読めてしまうので、オススメです。
内容
趣旨を一言で言うと、「威厳を示したり、命令するだけのリーダーしっぷは人はついてこない、部下に関心を持ち、尊重し、真剣に向き合うことが重要である」ということ。
そのための手法として、
- アクティブリスニング:部下の話をよく聴くこと
- ホワイトボード活用術:ミーティングをリーディングすること
- アウトプットイメージ作成アプローチ:能力の足りてない社員へのサポート
- 業績・成長目標合意書:部下の「長所」「業績目標と成長目標」「成長課題「成長課題へ本人・周りがどう取り組むか」
が紹介されています。
「ホワイトボード活用術」や「アウトプットイメージ作成アプローチ」も、普段自分が抱えている課題をダイレクトに解決する手法としてとても役に立ちましたが、一番の学びはズバリ「アクティブリスニング」。
とにかく部下の話を相手が「全部気持ちを吐き出せた」という実感をもてるまで、しっかり聞きましょうということです。
その際のポイントは以下の3つ。
- 話を遮らない
- うなづくことや、相槌や、メモを取ったり、姿勢を前のめりにするなど、聞いている姿勢を伝える
-
質問する
示唆とアクション
そんな当たり前のこと・・・と思われるかもしれませんが、これが意外と難しいんです。私は、相手が話したいことを理解しようとする前に、自分の意見を言ってしまったり、ついつい命令してしまっているような感じになってしまう傾向がありました。はっきり言って一緒に働く上で最低なリーダーシップを発揮していた自分を深く反省。
私が一緒に働いているメンバーは、自己主張が強く、自信過剰なアメリカ人だったり、能力はるあるものの、プライドが高く失敗を恐れて自分の範囲以外の仕事を一切行おうとしない女性社員だったりと、あれしろこれしろというだけではなかなか動かないのが現状。
そんな彼らに対して自分は成果を出すためのリソースとして彼らを捉えてしまっていたところがあり、一人の人間として彼らの声を真剣に聞き、真剣に向き合うことができいなかったなと。
この本を読んだ後、彼らに対する自分の態度を変えてみたところ、彼らとの合意形成がこれまで以上に容易になった気がします。具体的には、彼らと1on1の時間を設け、その時間は徹底的に彼らの話を聞き、サポート・コラボレーションするためにどうしたらいいか?を彼らと一緒に話しました。その際にも、とにかく聴くことに徹する。そして質問することを繰り返す。
彼らが言いたいことを全て言い終わった後に自分の方から少しを話をすると、驚くほどすっと入っていったようでした。彼らをより理解しようとすることで、彼らのことをこれまでより深く知ることができ、何より、彼らのことが好きになりました。
優秀な学生や社会人を採用することで有名なP&Gではリーダーシップには5つの要素があると言われています。
Envision - ビジョンを描く
Engage - 外部とコラボレーションする
Energize - 力を引き出す
Enable - 障害を取り除き、パフォーマンスを最大化させる
Execute -実践する
EnvisionやExecute以外のリーダーシップを発揮することがこのチームでの自分のミッションなのかなと思った4月でした。