アルジャーノンに豚の生姜焼きを

読んだ方が元気になるブログになるといいなと思います。

情報収集はしてるのにイマイチ成果に結びつかない人にこそ読んでほしい【書評】アクションリーディング

なぜ読んだのか

私は読書が趣味で、年間でいうと100−200冊くらいは読んでいると思うのですが、その時間の投資に対してのリターンが少ないという実感がありました。過去読んだ本は忘れているし、本で読んだことを深める思考の時間も取ってないので、浅いレベルでの理解しかしていない。知識を知っているけど使えない、そのレベルに長いこと留まってしまっている実感がありました。
 
確か大前研一さんの言葉だったと思うのですが、
「本を読んだら読んだ時間の3倍考えろ」
というアドバイスに「なるほど!」と言いながら、また新しい本に手を伸ばす。というループに陥るダメ人間でした。
 
読んだ内容が血肉として自分の体に残るのではなく、そのまま垂れ流してしまっているとわかっていたので、いろいろな読書術や、読書ノート記録法を試してみるもののの、どうもしっくりこない。読んだ瞬間は「勉強になったな」「明日から行動を変えよう」と思うものの、半年も経てば内容を忘れ、行動が定着していない、いわば「エナジードリンク的」な読書をここ5年ほど続けてきました。
 
その5年間の"レッドブル"づけの日々でも、この本の著者である赤羽雄二さんの「0秒思考」という考え方が自分には比較的しっくりきたので、手に取ってみました。
 

余談ですが0秒思考の概要、効果について圧倒的に分かりやすくまとまっているブログがこの記事を紹介しておきます。年下の方が書いているようですが、とても勉強になります。

www.outward-matrix.com

 

話をアクションリーディングに戻します。目次はこんな感じ。

序章 「読みたくても本が読めない」5つの理由
第1章 なぜ、できる人は忙しくても本を読むのか
第2章 できる人は忙しくても、なぜ本が読めるのか
第3章 短い時間で、読んだ内容を身につける「集中読書術」
第4章 できる人は、読んだ本をどう活かすか
第5章 ムダな本で時間を費やさないために 

私の場合は、読書することの価値や、時間術の部分よりも読んだ内容をどのようにして「活かして」いくかというところに興味があったので、後半部分がとても参考になりました。

以下参考になった部分を転記してきます。

 

学び1:読んだ後の行動にフォーカスしよう

■本は読みすぎもダメ、読んだ後の行動が大事

・一定以上読んだら行動につなげる。一定の目安は月4冊

・とは言っても読む時間はある、読みたいというときは他の行動の優先順位を上げる。他の行動とは

  1. もっと優先順位の高い仕事ができないか

  2. 他の情報収集(ネット、展示会、勉強会、人に会う)ができないか

  3. もっと感性を豊かにする活動ができないか

  4. もっとプライベートが充実できないか

 

一貫して主張されているのは、「本に対して受け身にならないこと」。「読書の際に目的をもとうね」というアドバイスはよくあると思うのですが、読む目的を改めて考え直した時、その目的を達成するための「HOW」は意外とその本を読むことじゃなかったりすることって結構ありますよね。

 

例えば、仕事で成果を出すためにビジネス本を読みあさるんだったら、その時間を使って自分の仕事の仕方を振り返ったり、戦略を立て直す方がよっぽど近道だったり。部下とのコミュニケーションについて悩んでるから本を読むんだったら、部下と飲みに行って腹を割って話した方がよっぽど近道だったり。

 

そういった場合は、その本を探す時間、読む時間を思い切って、他の行動に焦点を当てた方が目的を達成するためには筋が良いこともあります。「無目的に受け身で読書をするくらいだったら、読まない方がいいよ」と読書本なのに読書を否定しているようにすら感じさせる思い切りの良さ。自分にとっての読書は、極めて受け身であり、もはや「逃避」ですらあるということに気がつかされました。

 

学び2:戦略的に読む本を絞って体系的に知識を深めよう

■5年後の講演へのプランを立てる
  1. 5年後の目標を踏まえて「1年後自分はどういう人になりたいか」「どういう評判を得たいか」「どういう場でどういう講演がしたいか」「具体的にどういう講演タイトルを狙いたいか」「その講演に関してどういう人がすでに講演しており、競合になるか」を1ページに整理する
  2. その目標に向かって、本を読むと同時に、関連分野のキーワードを数10個アラートに登録。毎日記事を見て、知見を深める
  3. 自分のブログに書くタイトルを20個ほどリストアップ。
  4. ブログを週1〜2本書く。それを3000〜4000書こう
 
 
これもなかなかハードルが高いと思いますが、30代を迎えるにあたってのテーマが「いかに専門性をつけるか」ということなので、とても勉強になりました。テーマ決めが二転三転してしまって苦労してますが、私は「絞る」ということが苦手なので、このアドバイスは参考になりました。
 
私の場合、マーケティングの本を読んだと思ったら、組織開発の本を読み、フィンッテックの本を読んだと思ったら、歴史の本を読む。興味関心が広いのは悪くはないと思ってるのですが、こないだ尊敬している人と話した際に読んだ本の話をしたいたときに
 
「お前、どっかで聞いたことある話ばっか話すな。もっと思考に独自性を持てよ」
 
と言われてしまう始末。
 
クッソwwwww
 
と思ったのですがご指摘の通り、専門的な話を分かりやすく、しかも自分の考えを交えて話しできる機会がその人に比べると少ないなと思うのは事実。読んだ本を噛み砕き、つなげていくという意味では一定のテーマを持ち、体系的に本を読んでいくのは大事だというのは納得です。
 

学び3:立てたアクションプランをちゃんと振り返ろう

読んだ後のアクションをしっかりと考えよう
・行動をどうするか、考える時間をもうける。
・その際に、この本で学んだことを生かして3ヶ月後にどうなっていないか
・それを定期的に振り返り日を入れる

これも今までなかった視点ですね。「行動を変えることは大事!」ということがわかっていて、アクションプランは立てるのですが、本当にそのアクションプランが実行されているのかトラッキングする機会は皆無だったのが、以前の私。典型的な思いつき人間で、次から次へと新しい自己啓発本やノウハウ本に手を出すのではなく、読んだ時間を投資と捉えて、行動を変えることで確実に回収する。というやり方に変えてみようと思いました。

 

そこで、読んだ後のアクションプランだけにフォーカスしたグーグルスプレッドシートを作成し、管理することにしました。そのリンクをグーグルカレンダーで定期的にリマインドすることで、読んだ本をアクションに落とすことができているのか、トラッキングする仕組みを作りました。

 

▼こんなかんじ

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 できていることは、チェックしていき、そうでないものはできるまでひたすら残り続けるので、新しい本を読もうと思った時のブレーキになります。
 

読後、自分がどのように変わったか 

・本を読む時間が減りました。
当たり前ですが、読んだ内容をどう生かすか?に重きを置くようになり、行動することが増えました。本を読む時間があったら、本を読んで考えたことをアウトプットする時間だったり、人に会って実際に学んだことを実践する機会が増えました。以前であれば電車の暇な時間は本を読んでいたのが、その時間に読んだことをもとに一人ブレストしたり思考を整理したり。結果自分の血肉になっていることが増えた気がします。あくまで所感ですが。。。
 
・読む本を精査するようになりました。
7月になって、「さあ!やっと本を読めるぞ!」と本屋に行き、気になる本・雑誌を片っ端から手に取り、リストアップしてみたところ30冊くらいになってしまいました。そこで自分なりに30冊全てに読む目的、緊急度、重要度、をもとに優先順位付けしてみたところ、購入した本はかなり減りました。以前だったら勢いで30冊買って、読み散らかしていたと思います。
 
このクオーターはしばらくこのやり方で本を読んでいこうと思います!
 
同じような主張をしていた本
いろいろと書きましたが、 読書への姿勢を通じて「絞る」ということの重要性を学んだ気がします。以前読んだこちらの2冊を思い出しました。この2冊もオススメです。
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

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外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術

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