【書評】問題解決プロフェッショナル①:全体像
別の記事で書こうと思いますが、昨年の所感として「読書しているが、役立っている実感が薄い」と日々感じていため、今年は思い切って読む本の数を意図的に絞り、実践するということにフォーカスしてみる年にしようと考えました。選択と集中の考え方です。
- エッセンスの2割だけ読んで8割は捨てる
- 5冊読むより「1冊を5回」読む。
を参考にしました。
なぜ、この本なのか?
マーケティングをやっていたときも、新規事業に移って日々課題が山積みのときも、そして転職してからも、常々思っていたのが、「自分頭悪いな~」ということです。変化の激しい社会、前提条件がころころ変わり、しかも技術変革のスピードも速い社会で、どうも自分のやっていることが「筋が悪い」と感じることが多い。
コンサルの人間と対峙していても自分が「思いつき」だけで話してしまっており、根拠が薄かったり、説明している途中でロジックが弱いなーと感じることが多々ありました。
ご多分にもれず「元マッキンゼーが教える●●」とか「BCGで教わった●●」とかを読んでみるものの、納得感はあっても、長期的な視点で見ると自分の血肉なっているとは言い難い状態でした。
外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術
のなかで紹介されていた本書は
・これさえ読めば他マッキンゼー系は一切読む必要なし、と言い切られていたこと
・以前尊敬する人から薦められたこと
・過去読んだものの、使いこなせている実感がなかったこと
などから、精読する一冊と決めました。
この本をどう読むのか?
一冊精読するということで、読書前にきちんと向き合っておこうと思い、P&Gで使用されているOGSMフレームワークに基づき、本書を読む意義を整理してみました。
◆Objective (目的)
- 日々の大小さまざまな問題解決やプランニングフェーズで最も「筋のよい」解決策を見つける思考スタイルを身につけること。
◆Goal (ゴール)
- 意識せずともこの思考スタイルが身についている状態。
- 読んだ内容を「実践」できている状態
◆Strategy (戦略)
- 本の内容を完璧に理解し、人に説明できるレベルになるために、ブログで紹介したり、チームメンバーに考え方を伝授したりなどアウトプットを繰り返す。
- 1年間は本書以外の思考法系の本を一切読まない
- 徹底的に使いこなすために、自身が直近を課題を感じている公私の問題で実践してみる
◆Measure (評価)
- 上記ストラテジーを実施したか?
- 1年間終了した時点で、この思考フレームを使って解決した課題があるか?
本書の内容
前提がだいぶ長くなりましたが、本書を一言で表すとすると、ずばり
1.ゼロベース思考 × 仮説思考 というスタンス
2.MECE + ロジックツリー というスキル
を用いて
3.課題解決のソリューションシステムを実践する
ことで、もっとも筋の良い解決策が見つけられるよ、 ということです。
ちなみに、3の「ソリューションシステムをプロセス別に分解すると、
1.主要課題の設定 (比較を用いる)
2.個別課題の設定 (MECEでロジックツリーを作成)
3.個別解決策の提示 (直接的解決策を提示)
4.各個別解決策の分析 (およびデータの検証)
5.総合解決策の提示 (期待値、投入資源、リスク、スピードで判断)
というプロセスです。
あとはひたすら、その具体例やTipsが書かれてます。
次回から、一つ一つ、解説していこうと思います。
まずはベースのスタンスとなる「ゼロベース」「仮説思考」という二つの思考スタイルについて→【書評】問題解決プロフェッショナル② - ある外資系社員の告白