僕が何度も心を救われた10分のエクササイズ。『自分で心の手当てをする方法』が素晴らしいから紹介する。
前回の記事では就活生向けに「負のスパイラル」から抜け出すためのエクササイズを紹介してきました(就活生にこれだけは伝えたいこと3「負のスパイラルは自分で止めよう」 - アルジャーノンに豚の生姜焼きを)。
ただ、今回の話は就活生に限らずだれにでも使える知識だと思いますのでタイトルを少し変えました。
『自分で心を手当てする方法』がすごく役立つ。
「強い心を持とう!」「ポジティブになろう!」という自己啓発書は世の中に溢れかえっていますが、その多くは科学的根拠のないスピリチュアルなもばかり。あるいは筆者がかなり特殊な経歴や経験をしていて、「それはあなただからできたのであって、僕たち一般ピーポーには応用できないだろ…」というようなものが多いと思う人は僕だけではない思います。
今回紹介するエクサザイズのもとになっている本は、エビデンスに裏打ちされており、かつ実際のエクサイズにまで落とし込んでくれているため、役立ち感が群を抜いてます。TEDで370万回再生を記録した、ニューヨークで大人気の心理学者が書いた本を紹介させてください。
私がぐだぐだ説明するより、これ見た方が早いかもしれない。。
この本では、
「失敗や拒絶というのは、心の風邪みたいなもの。放っておいておくと治るものも治らない。擦り傷に対して消毒して絆創膏を貼るのではなく、気がつかずに化膿するまで歩き続けるようなもの。」
と主張し、脳科学や実験に基づいた心の傷の治し方を紹介しています。
そのなかで、私の経験を踏まえ、抜群の効果があった2つのエクササイズを紹介します。
自己否定を言い負かすエクササイズ
「自己否定に反論するエクササイズ」を紹介します。このエクササイズは自分が就活をして入る際に第一志望に落ちてしまったときや、大事な仕事で成果を出すことができなかったときにやってみるととても効果的でした。
1 自分に対する批判やネガティブな考えを、紙に書きだす。
2 1で書いた考えに対して、それとは違う可能性を紙に書いてみる(ひとつの批判に複数の反論を書いてもOK)。
3 否定的な考えが頭に浮かぶたびに、2で書いた反論を頭のなかで復唱する
具体的に説明していきますね。
例えば、第一志望だった面接に落ちてしまった状況を想定しましょう。
浮かんでくる自分への批判として「自分は能力が足りなかったのではないか」、「自分の準備が足りなかったのではないか」などなど。終わったことを考え始めて自己嫌悪に陥ってしまう負のスパイラルの入り口です。
そこで、自分への批判への反論をそれぞれ3つずつひねり出します。例えばこんな感じ。
「自分は能力が足りなかったのではないか」への反論
・能力の問題ではなく、相性の問題だった場合、この悩んでいる時間は無駄にならないか?
・求めている人間がソルジャーのような人物を想定してたとしたら、自分が採用されなかったのはむしろポジティブじゃないか?
・自分のすべてを伝えてそれでもなお評価されないのだとしたら、きっとその会社にいっても幸せにならないのではないか?
「自分の準備が足りなかったのではないか」への反論
・逆に言うと「準備さえしておけば、受かった」ということ。コントール可能なところまで自分を高めることができていたのではないか?
・仮に本当に準備が重要なパラメーターなのだとしたら、今後も自分より優秀な人間に対しても準備の量で上回ることができるということの証明なのではないか?
・必要な準備の量や質を見立て間違えていたのだとしたら、ここで気がつけたのはむしろポジティブなことなのではないか?長い人生を考えたときに、これが準備不足で後悔する最後の瞬間にできるとしたらどれほど人生にプラスだろうか。ノビシロですね!
私もよくやりますが、このエクササイズ、本当に効くんですよ。いろんな角度から事実を捉え直す癖がつくので、ちょっとやそっとで凹むことがなくなります。
失敗から意味を見出す重要性
僕は就活時とても行きたかった会社が3つほどありましたが、残念ながらその3つの会社には落ちてしまい、入ることができませんでした。
新卒で入社した会社で5年働いた後、今はそのうちの一つの会社に縁があり中途入社し働いています。
新卒で今の会社に入った人と仕事をすることもあるのですが、「あ、最初からこの会社入らなくてよかった」と思うことが何度もあります。
僕が新卒で入った会社は、新人のころからマーケティングの部署に配属してくれて、1年目から予算・裁量とセットでマーケティングの基礎を叩き込んでくれました。
そしてそれはいまでも大きな武器になってます。それは今の会社ではきっと経験できなかったことですし、むしろ落としてくれてラッキーとすら思ってます。
他の2つの会社はいまでは入りたいとは思いませんし、もう一度人生巻き戻すことができその2つの会社から内定が出たとしても、「新卒で入った会社に入ったほうがいいよ。」とアドバイスすると思います。
長々と書いてきましたが、「人間万事塞翁が馬」なのです。これは私のポリシーでもあるのですが、「何が幸せにつながるかはわからない、終わったことをクヨクヨするくらいなら、未来の行動に集中せよ」という中国のことわざです。
中国の北の方に占い上手な老人が住んでいました。
さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には城塞がありました。ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に逃げていってしまいました。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、高く売れるので近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。
ところが老人は残念がっている様子もなく言いました。「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
そしてしばらく経ったある日、逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は首を振って言いました。「このことが災いにならないとも限らないよ。」
しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。
近所の人たちがかわいそうに思ってなぐさめに行くと、老人は平然と言いました。「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきました。
城塞近くの若者はすべて戦いに行きました。
そして、何とか胡人から守ることができましたが、その多くはその戦争で死んでしまいました。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、戦いに行かずに済み、無事でした。
この故事にあるように、何が幸せにつながるかなんて、人間にはわからないものなのです。逆に言うと今仮に幸せだとしてもそれが不幸につながるかもしれない。ただひたすらに現実を受け入れベストを尽くすことしか僕らにはできないのです。
失敗から意味を見出すエクササイズ
前置きが長くなってしまいました。この考えにぴったりのエクササイズがあるので、紹介します。これも私はよくやります。
うまくいかないことがあったとき、これ10分やるだけで気分がすっきりし、その後の行動が劇的に変わるので、ぜひ一度やってみてください。
就活という場面だけでなく、恋人にふられたとき、大きな失敗をしたとき、自分をどうしても許せなくなったとき、色々な困難な場面できっとあなたを救ってくれると思います。
まず、10年後の自分を想像してください。 10年後、あなたはこれまでに、何かすばらしいこと(なんでもいいです。あなたが成し遂げたい夢を想像するといいと思います。)を成しとげました。その10年を穏やかな気持ちで振り返っています。そのときの気持ちを想像して( )を埋めてみてください。
1 10年前には、あんな悲しいできごとが( )につながるとは想像もできなかった。
2 自分がやってきたことは、とても大切なことだと思う。なぜなら、( )
3 現在の道を選んだきっかけは、( )。
4 こうしてうまくいったのは、人生の優先順位を( )というふうに変えたから。
5 優先順位を変えたおかげで、次のような変化が起こった。( )。
6 そして自分の人生の目的が( )であることに気づいた。
実際にやってみることが重要です。五分もあればカンタンにできるので、コピペしてスマホで( ). に自分が思うことを打ち込んでみてください。
いかがだったでしょうか?就活生向けについて書いてきたシリーズですが、今回はすべての人にオススメのエクササイズを紹介しました。
本にはその他多くの科学的に実証されたいろいろなエクササイズ法を紹介しており、「今後の人生で凹むことなんてない!」と言い切れる人以外にはオススメできる一冊です。とくに今後就活を迎えるかたは、変な就活本をかうよりはよっぽど役にたつと思いますよ。負のサイクルに陥いらないために御守り代わりに手元に置いておきましょう!
就活生にこれだけは伝えたいこと3「負のスパイラルは自分で止めよう」
前回のふたつの記事はこちらになります。こちらを読んでいただいてからの方が、良いかもしれません。
ポイント3 負のスパイラルから自らの力で抜け出す
新卒採用の恐ろしい構造 「短期決戦」×「2極化を生む負のサイクル」
新卒の就活の構造として、半年から1年かけて準備が必要なのにもかかわらず、結果が出るのが一瞬であるという特徴があります。年によって多少変化はありますが、経団連のルールを守っている会社を受けようとすると、外資・ベンチャーなどの一部の企業を除くと、6月1日に一斉に面接開始となり、そこから数週間は怒涛の日々を送ることが予想されます。
このような短期決戦でもっとも避けなくてはいけないのは、勝負のタイミングで自分の調子が悪い、ということ。みなさんがくぐり抜けてきた受験勉強などのペーパーテストに比べて、面接では調子のいい、悪いがかなり結果に影響を及ぼしてきます。
なぜなら合格・不合格を判断しているのは人間ですし、また人事とはいえ人間の能力やそのさき数十年のポテンシャルをたった30分から1時間で判断するというのはほぼ不可能に近いのです。よっぽどトレーニングを積んできた人事ならまだしも、ましてや現場社員なんて人を判断することのプロではないので、なんとなく「こいつと働いてもいいかな」なんていうかなり主観的な基準で合格、不合格をつけているのです。残念ですがそんなものなのです。その際、大きく影響してくるのは学生からにじみ出てる「自信」です。
自信があるかないかは、顔や仕草や態度に表れます。ちなみに人間が人を嘘をついているかどうかを判断するときにもっとも判断材料として重視するのは話している内容ではなく、話している相手の仕草や行動というこということが科学的に証明されています。つまり「何を話すか」以上に「どう話すか」が大事ということです。
複数の企業に内定をもらっている人は自信があり、その自信が面接での高パフォーマンスにつながり、合格するからまた自信を深める。そんないいサイクルが回っていきます。悲惨なのが、この逆のパターンで、面接や書類選考で落ちる→自分はダメなのじゃないかと自信を失う→自信がなさげだから評価が下がる→結果落ちる→以下無限ループ。とくに全身全霊をかけて準備・対策してきた第一志望に落ちてしまうと自分を否定されたような気持ちになりがちです。
重要な短期決戦時期に一度負のサイクルにはまってしまわないために、この負のサイクルを強靭な精神力で止め、短期間で復活することが求められるのです。
イメージとしては、こんな感じです。
負のスパイラルから立ち直るには?
内定企業を持っておく
選考が本格化する前にベンチャーなり外資などの内定を持っておくと、かなり心理的にいい状態で選考を進めることができます。「別に落ちてもここにいけばいいし」と思えるカードがある状態で大事な時期を迎えるか迎えないかは本命企業の合格率にかなり影響するると言えるでしょう。本命企業前に、抑え企業を同じくらい全力で取りに行くことをお勧めします。
メンタルコントールの技術を身につける
とはいってもそうもうまくはいかないのが現実。はっきりいって、そんなときは自分の力で立ち上がるしかないのです。「自分はできる」と強い心を持って負のサイクルを止めてください。そんなときに役立つエクサザイズをご紹介します。かなり頭がすっきりし、無駄に悩んだりすることなく、時間を無駄にすることなく、いいサイクルに自分から持っていけるようになります。
ここで紹介するのは基本的に脳科学、心理学的に証明されているものばかりですので、誰にでも応用可能ですし、実際私が就活時・就職後にやってみてとても救われた実感があるものを紹介します。
自分の力で立ち上がるための具体的エクササイズ
不安な感情を5分間ひたすら紙に書きなぐる
理屈ばかりで恐縮なのですが、脳の中には「ワーキングメモリー」という短期記憶を司る機能があります。面接やディスカッションなどで相手の質問にスムーズに応えるためには相手の話していることを整理し、記憶し、それに対して発言する必要があるため、このワーキングメモリー機能を使うことになります。ただし、このワーキングメモリーには一定の容量があり、使いすぎると判断が鈍ったり、深く考えたり続けることができなくなったり、頭がぼーっとしてしまい集中力が鈍っている状態となり本来のパフォーマンスを発揮することが難しくなってしまいます。
シカゴ大学の心理学者シアン・バイロック教授の研究では、「試験の前に10分間試験に対する不安を書き出すことで正答率が上がる」ということを実験で証明しています。これはワーキングメモリーが心配や不安でいっぱいになっている状態から、外に書き出すことで外に吐き出されるという仕組みが働いているためです。
話は少し逸れますが、これはこのブログでも紹介したことのある「0秒思考」の科学的裏付けになるかと思います。ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング
A4の紙やノートを用意し、5分ひたすら自分の不安を書きなぐり、その紙をいっぱいにする、たったこれをするだけでかなりスッキリします。面接前の緊張がとけ自信が生まれ、自分はダメなんじゃないかという不安を吹き飛ばすことができます。
実際に私も社会人に大事な面接や、落ち込んでしまったときによく行うのですが、本当に効果がすごい。一度騙されたと思って10分だけやってもらえると嬉しいです。
詳しい科学的根拠はこの方法はこちらの本で紹介されています。この本は就活に大切なメンタルコントロールについてのヒントがたくさん書かれており、また実践にも落としやすいため必読の本だと思います。
思いの外少し長くなってしまったので、もうひとつの負のスパイラルから抜け出すための具体的なエクササイズについては、次回紹介したいと思います。
就活生にこれだけは伝えたいこと2「PDCAサイクルを回した分だけ内定に近づく」
▼その1はこちらから
ポイント2: PDCAを回すこと
前回は「いかに動くか」について書きましたが、今回は「どう考えるか」について。いろいろなTips(役立ち情報)や考え方はありますが、一番大切なことをずばり一言で言うと「どう考えるかということはいかにPDCAサイクルを回せるか」ということに尽きると思います。
社会人でない人にとっては「PDCAって何やねん」と思われるかもしれないので、簡単に説明しておくと、PDCAとはひとつのことに対して、Plan(計画する), Do(実行する), Check(実行した結果を振り返る), Action(その振り返りをうけまた行動する)という一連のサイクルのことです。受験勉強でいうところの、「予習→授業→テスト→復習」を一連のながれでやりましょうね、というふうに理解してもらえればと思います。
就活はただ漫然とこなしている人と、上で説明したPDCAを回している人とで大きな差がついていきます。これから就活をする人はあまりイメージがわかないと思うので、スポーツや楽器の練習をイメージしてください。トップアスリートや全国大会にいくレベルの選手の多くは毎回の練習や練習試合にテーマをもって取り組んでいます。サッカー選手でいうと、本田圭佑や中村俊輔は「サッカーノート」というかたちで、練習、試合、食事などを振り返り、どう工夫するか、その工夫の結果がどうだったか、その次はどうするかを中学高校時代からプロになるまで事細かにノートに書いていたと言います。
すごい数のノート。。
同じことは就活にも当てはまります。周りの人と同じ時間を投下していても、最終的に大きな差を生むのは、たとえ10分だけでもいいので、説明会や面接など1日1日のイベントに対して、きちんと目的を考え、どうなっていれば成功でどうなっていれば失敗かを考え、成功と言えるためにすべきことはなにかを考え工夫し、その結果を振り返るということをやり続けられるかということです。
この癖をつけておくことを強くお勧めするのは、就活中だけでなく、社会人になったときに活躍できるかはほぼこのPDCAを回す力で決まるからです。いかに高速で正確に回すか、日々それを回すことができる人と、そうじゃない人は10年後に大きな差がついているというのはビジネスマンの間ではほぼ常識に近い考えです。就活生にとってゴールは内定をもらうことではなく、内定をもらった会社で活躍することだったり、利益を生み出すことだと思うので、今のうちからこのサイクルを回す癖をつけておくことを強くお勧めします。
具体的な例をいくつか紹介しておきます。シチュエーションによってそれぞれ違うと思うのであくまで一例だと思ってください。
面接でのPDCA
P:志望動機、学生時代頑張ったこと、など聞かれそうな質問への答えは準備しているか。面接官は人事なのか、現場なのか、年次はどれくらいの人が出てきそうなのか、シュミレーションは十分か
D:実際の面接ではどんな状況で、どんなことをどのように聞いてきたか、それに対してどう答えたか
C:改めて振り返ると面接官の質問の意図は何だったか、どう答えるべきだったか
A:どのような準備をすればよかったのか、次の面接までに何を準備するか
企業説明会でのPDCA
P:足を運ぶ目的は何か、企業理解なのか、受けるかどうかの意思決定なのか、人事へのアピールなのか、コネクション作りなのか。現状自分は何を理解していて、何を理解していないのか。何を理解すべきか。そのために、企業説明会に行く前に準備すべきことは何か?本当に行くべきなのか。
D:実際の説明を聞いて、率直にどう思ったか。不明なところはないか。
C:自分が目的としていた情報は聞けたか、聞けなかったとしたらどうすればわかるのか。なぜこの業界、なぜこの会社と聞かれたときに語れるレベルの情報は揃ったか。
A:面接に向けて、具体的にはアクションベースで何をするのか
OB訪問でのPDCA
P:OB訪問の目的は何か?企業理解か、アピールか、面接の練習か、コネクション作りか。そのためにどんな質問を用意すべきか
D:実際に聞いて返ってきた答えは何だったか、それに対してどう思ったか
C:当初の目的を達成することはできていたか、できていなかったとしたら、何をすべきだったか
A:同じ失敗をしないために、次はどのような目的設定、準備をすべきか
エントリーシートでのPDCA
P:改めて目的は何なのか、どうなっている状態が失敗でどうなっている状態が成功なのか(ES通過が目的なのか、内定が目的なのかを明らかにする)。問題などを確認した上で、どれくらいの時間をかけて、誰を巻き込み(添削してもらうなど)、どんな情報収集が必要になりそうなのか
D:誤字脱字なくわかりやすい表現で時間内に提出できているか。
C:合格の場合、ESを改めて見返したときに面接に向けて、聞かれそうなことは何か。不合格の場合、なぜ不合格になったか。通過してる人との違いはどこにありそうか。
A:自分の想定通りに、提出することができていたか。できていないとしたら次は何を改善すべきか。
「これ毎回やるの?」と思われてしまうかもしれませんが、慣れてくれば10分-20分もあればできるようになると思います。繰り返しになりますが、こう言ったディティールの積み上げができるか、によって成果は大きく変わってきます。逆に言うと、こう言った毎日10分、20分の積み上げをすること自体は誰にでもできること。就活が始まったときに、「もっとしっかりした大学生活を送っておけばよかった」と今更変えることのできない「過去」の後悔するのではなく、自分がコントロールできる「現在」に集中することで「未来」を変えることができるのではないかと思います。
次回は、就活を乗り切る上でとても大切な「へこんだ時のメンタルの建て直しかた」について書いてますので、是非ご覧下さい。
▼就活に対するマインドセットについて書いた記事はこちら。
就活生にこれだけは伝えておきたいこと1 「モチベショーンをコントロールして全力を尽くそう」
「就活ノート」が出てきたので読み返してみた
年末実家に帰って家を整理していたら「就活ノート」なるものが出てきました。約5冊くらいのノートにわたって、当時考えていたこと、志望動機をどう作ったか、面接ごとにどんなことを聞かれていたかなどが細かく書かれており、大変懐かしい気持ちで読み返しました。
もう何年も前になりますが、自身が就活を通じてやってよかったと思ったこと、もっとこうしておけばよかったと思うことがいくつかあります。また、数年を経て転職活動というものも経験し、採用という仕事に携わっている現在だからこそ言えることを今の学生に伝えておきたいと思い、3つのポイントにまとめてみました。細かいTipsやノウハウは別の機会に書きたいと思いますが、今回は心構え的なことを書いてみたいと思います。
数年前の自分に向けて書いているようなところもあるので、先輩ヅラ感がうざいかもしれませんが、そこは勘弁してください。
大前提、これだけは言える。就活、ちゃんとやったほうがいいよ。
はっきり言って、就活は簡単なものではありません。行きたかった会社に落ちたときは自分の人生を否定されたような気持ちになったり、自分が積み重ねてきた過去を否定したくなったりします。
ただ、就活を本気でやっておくかどうかは、社会人人生が楽しくなるか、ひいては残りの人生が楽しくなる大きな分かれ道になると私は思います。就活という正解や答えが用意されていないものに対して全力で自分なりの答えを出そうと足掻くことは間違いなく、今後の人生で役に立つ経験になります。これは断言できます。というか今後の人生そんなことばっかりです。受験勉強みたいな分かりやすいレースがやってくることはほぼないので、「あ、第2章が始まったな」と腹をくくってください。
また、社会人を数年やってきて思うのは、第一希望の会社に入ることが就活の成功というわけでもなく、それよりも「自分は後悔のない就活を行い、この会社に入ったんだ」という気持ちを持って入社すること。
残念ながらどこの会社に行こうが、起業しようが、うまくいくこともあればそうでもないこともあり、想定通りのこともあれば、そうではないこともあります。残念ながらそれ自体はあなたたちにコントロールできない事実です。大切なのはそういう状況に陥ったときに「これは自分がベストを尽くして招いた結果だから文句を言ってもしかたない、なんとかしよう。」と未来を見て課題解決型の思考をできるか、ということではないでしょうか。
そのときに「ちゃんと就活しておけばよかった」「自分は本当はここにいるはずじゃない」「あのときもっと本気をだしておけば」と思考や原因追求が過去に向かうことだけは避けなければなりません。それこそ不毛で時間の無駄です。過ぎ去った時間を悔やむことでまた時間を無駄にする。最悪のループに陥ります。
そうならないためにやるべきことはたった一つ。就職活動に「これ以上なく、やりきった!」と自分の心に偽りなく言えるようにベストを尽くすことだけです。「意識高けぇwww」と馬鹿にされるとか、恋人に時間を拘束されるとか、いろいろハードルになることはあると思いますが、周りにどんなに足を引っ張られろうが、その人たちにあなたの人生を台無しにする権利はありません。これまでやってきた受験勉強や、夢中になってやってきたことの集大成だと思って、脇目も振らず全力を投資してください。
もちろん学生としてやるべきことがある場合はそちらを重視することもありだと思いますが、文系学生がサークル・バイト・院にいくつもりない場合のゼミでの研究などを優先して就活から手を抜くのは一生ものの後悔につながると思ったほうがいいです。
ポイント1:モチベーションを保つこと
ペンシルバニア大学の心理学教授、アンジェラ・ダックワーストいう人が提唱している概念で、成功者した人たちに共通する「グリット(やり抜く力)」という考え方について紹介させてください。
簡単に言うと、
成果=「スキル」×「努力」
スキル=「才能」×「努力」
まとめると、成果=「スキル」×「才能」×「努力」×「努力」
というのが筆者の主張です。
つまり、成果に結び付く要素を因数分解していくと「努力できるかどうか」が一番大きい要素だということです。才能が2倍あっても努力を半分しかしないと負けてしまうということです。
※参考 やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
僕はこの話を知ったとき「あ、これ就活と同じだ」と思いました。実際問題、就活で最終的に戦う相手って大体同じような偏差値だったり、同じようなバックグラウンドを持つ人たちなのです。そのときに何で差がつくかというと、ディティールの積み上げだと僕は思っています。
努力というのはいろいろなことがあると思いますが(それについては別の記事で書こうと思います)、簡単にいうと、「どれだけ考えて」、「どれだけ行動できるか」ということだと思います。「どれだけ考えるか」については次項で書きますので、ここでは「どれだけ行動するか」について説明します。
行動というのは、単純にいうとどれだけ「準備するか」ということに尽きると思います。会社説明会だったり、OB訪問だったり、自己分析だったり、面接の準備をどれだけやったかということ。一日一日の行動の差、熱量の差が最終的には内定する、しないという人生の大きな差になって返ってくるものだと思います。
ライバルたちと同じように与えられた24時間をどう配分するか?ということを考えて、少しでも差をつけるために行動をすることがかなり大事。逆に言うと意志を持ってそこをコントロールすることができれば、多少の学歴だったり、大学時代にやってきたことの差はひっくり返せるということです。
その際に大事になるのは、長期的にモチベーションを保てるかということです。ポイントになるのは、就活は「孤独な長期戦」であるということです。さぼったり手を抜いても基本的には誰もなにも言ってきませんし怒られることもありません。モチベをなくしたり、自暴自棄にならないためのセルフメンテナンスをどれくらいできるかか、は結果に大きく影響してきます。そこでモチベーションを高めるのに役立つ具体的なエクササイズを紹介したいと思います。
ゴールイメージトレーニングエクササイズ
就活を成功している姿を具体的にイメージする。
誰が喜んでるか、どんな言葉をかけてもらっているかをできるだけ鮮明に。できれば絵とかに書いてみる。
そのためにどんな壁(チャレンジ)があるのか具体的にイメージする
たとえば第一志望に落ちて、モチベーションを失っているとか、すごいライバルに圧倒的な力の差を見せつけられて凹んでしまっているとか。就活の過程で出会った美女に恋をして、就活がまったく手につかなくなるとか。準備に手を抜いて面接で失敗するとか。そのときにどんな気分になるかも具体的にイメージしておいてください。
それをどう乗り越えているのか、具体的な行動を書き出す
だれかに相談して乗り越えるとか、一泊温泉の旅に出てリフレッシュするとか、もともとの第一志望の会社より行きたいと思える魅力的な会社に出会うとか。
これを一枚の紙に書いて常に持ち歩く
この紙を毎日見てください。その日の行動がきっと変わってくるはずです。また、チャレンジで陥りそうな失敗はできるだけ回避できるように日々を過ごしてください。
このエクササイズに役立つのおススメの本はこちら。ちまたにはいろいろな目標達成術の本がありますが、これはシンプルでお勧め。ワークシートを実際に使ってみるといいと思います。
やる気に左右されず結果を出す あらゆる目標を達成するすごいシート
- 作者: 佐藤耕一
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2016/07/28
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ポジティブログエクササイズ
時間を少しとって、自分が就活をやってきてよかったことをひたすら書き出してみてください。たとえば、「知らない業界を知ることができた」とかでもいいですし、「出会うはずのない人に出会えた」とかでもいいですし、「OB訪問やったらおいしいもの食べられた」とか、細かいことから大きなことまでなんでもいいです。思いつくだけ全部書き出してみてください。
ここで大事なのは必ず、文字にすることです。あらためて客観的に認識することで、脳は活動をポジティブに捉えることができ、モチベーションが湧いてきます。騙されたと思ってこのエクササイズを1ヶ月に1回とか、2週間に1回とかのヒントでカフェとかに1時間こもってやってみてください。
よかったことの羅列を見直してみると、「ああ、就活やってきてよかったな、これからも頑張ろう」という気持ちになります。カレンダーや手帳にあらかじめやる日を決めて予定として押さえておいてしまうといいかと思います。
行動に焦点をあて、目標設定を分解するエクササイズ
スポーツや受験での実績自信を持つ人は目標を設定し、達成するということに自信があるので就活でも同じようなやり方をするかもしれませんが、ひとつ気をつけてほしいことがあります。「***に内定をもらう」という自分でコントロールしづらい目標設定をするときには、できるだけ具体的な行動目標まで分解して落とし込んでください。
就活はスポーツやテストと違って、一発勝負のくせに途中のマイルストーンが引かれてません。そのため、なんとなく就活始めたときの目標設定にたいして、なんとなく時間を過ごしてしまい、最終的な面接の場でいきなり白黒つくみたいな失敗パターンに陥りがちです。そうならないためにも、行動目標を定めて、それを達成できているかどうか、定期的にチェックを行ってみてください。
行動にまで落とし込んだ目標設定の例としては
- OB訪問を***人以上して、志望動機を聞いてもらう
- インターンをやって、周りの人間より***倍多く発言する
- 競合との違いをレポートを作って***人に見てもらう
- ESを***人以上に見てもらって添削をしてもらう
- その会社独自のリソースを生かした新商品やサービスのアイデアを***個出す
- 毎日30分は面接のトレーニングをする
などなど。
書き出すとかなり長くなってしまったので、続きは次回に。
ポイント3.どうしようもなく落ち込んでしまったときにやるべきエクササイズ
などについて書こうと思います!
就活生頑張ってください!
AKBのさや姉こと山本彩さんが紅白で教えてくれたこと
数年ぶりに紅白歌合戦を見たらAKBが総選挙やってた
数年ぶりに紅白を見たきっかけは、バナナマンの副音声。とにかく自由に言いたいことをコメントしまくるバナナマンが最高すぎましたね。
被災地に向けて「ふるさと」という曲をみんなで合唱する感動ムードのなか、「こんなときにいうのもアレですけど、数年前にラスベガスで年越ししててですね…」とか、
アンガールズ田中が五木ひろしの応援に出てくると「田中まじどこでもいるな!田中おそろしい!」と歌手とは全く関係ないところでひたすらアンガールズ田中の話を数分間膨らませたり、
乃木坂46に対しては日村が「乃木坂にブスはいないんだよっ!」と絶叫し、設楽が「他の軍団にブスいるみたいじゃないかw」がたしなめたりと、とにかく終始楽しい放送でした。
紅白なんて数年見てなかったし、今年も見る気はまったくなかったんですけど、なんだかんだで見切ってしまったのは間違いなくバナナマン先生のおかげでした。副音声聴きながら、ツイッター見ながら、友達とラインしつつ、紅白にツッコミを入れ合う。一方通行ではなく、マルチデバイスで共有しながら、エンターテーメントを楽しむ。完全にこれが新しいテレビの形だなと改めて感じました。
で、本題に入ります。
紅白のなかで不覚にも一番感動してしまったのが、生放送のなかでAKBが総選挙を行い、「さや姉」ことNMB48の山本彩さんが1位になったこと。放送中にランキングを発表し、1位になった人がソロで美味しいところ歌うという演出でした。
な、な、なんと、、、
— 山本彩 (@SayakaNeon) 2016年12月31日
【第1位】頂きました!!
パニック!!!!!!
応援して下さった皆さん
本当に本当に本当に
ありがとうございます😭😭😭😭😭😭#NHK紅白 #夢の紅白選抜 pic.twitter.com/rATjmgmqpB
私は特別AKBファンなわけではないのですが、山本彩さんの存在は知っていて
・AKBのなかで1人だけギターとかできて、ずば抜けて歌うまい。
・よくわからないけど、大阪のほうでリーダー的存在だけど東京のAKB来るとセンターとかではない。
・おっぱいおっきい。グラビアでよくみる。
・しゃくれてる。そしてそれをいじられてる。
という、なんというか、ビジュアルとかは別にして応援したくなる存在でした。
また、最近バラエティを見ていたら、「指原さんみたいにコメントしてくださいと言われるけど正直腹立つ」的な発言をしていて「アイドルも大変だなぁ」と考えているところでした。ちょうど仕事で「前任者はこうだった」とかをメンバーに言われたりして、必要以上に気にしてしまっていたりしたことと重なったからかもしれません。
で、まぁさや姉が1位になったので、「おお、よかったね〜」とツイッターで山本彩と検索してみたんですね、何の気なしに。上のほうに出てきた動画が、1人で「365日の紙飛行機」という歌を歌ってる動画でした。
不覚にも、1人感動し、ジーンとなってしまいました。(30歳・独身)
アイドルが歌を歌う意味とは?
正直、歌やギターが彼女より上手い人はたくさんいると思います。そして彼女よりかわいかったり、きれいな人もそこそこいると思います。だけど、彼女がこれまでメディアで見せてきた事前情報を知っていただけに、勝手に
「きっとソロデビューとか目指してがんばってるんだろうな」
「きっとよくわかんないグラビア撮影とかも嫌々やりつつ、クソ朝早い集合時間に文句も言わず、眠い目をこすりながらギターとか練習したんだろうな」
「きっと本当はもっと別の音楽が好きで、歌いたい歌とか演奏したいこととかあるんだろうな、でもせっかくのチャンスだから笑顔で頑張ってるんだろうな」
「そのへん全部飲み込んで、この歌歌ってるんだろうな、あ、なんかヤバイ。。。」
と、完全に自分の妄想のみで共感し、勝手に感動してしまいました。
そして、これが「アイドルにはまる」ということかと納得しました。
ついこないだSMAP×SMAPの最終回で見た「世界で一つだけの花」を歌う中居くんに異常に感動したのも、もちろんうまかったからでも演奏がすごかったからでもなくて、その裏にある中居くんの苦労に共感していただけだったということと同じかと思います。メディアというかなり限定的な情報をもとに、勝手に自分の中でストーリーを作り上げて感動する。それによって、赤の他人が歌う歌よりもはるかに感動することになると。
アーティストとして「何によって」人を感動させるかは賛否両論あると思いますが、私は上手い歌よりも、共感できる人が歌ってるちょっとくらい下手な歌のほうが感動します。そして、それは間違いなく誰かのエネルギーになります。それは事実です。
インタビューやバラエティを通じて、悩みや葛藤、うまくいかない部分や業界の理不尽などなどすべてを飲み込みこんで、理想にむかってあがく姿を惜しげもなく露出し、共感する人を増やしていくことで、人の心を動かす。
その姿に価値を感じ、ときには信じられないお金が生まれる。欧米と比較して日本でアイドルが生まれやすいのは、国民が比較的同じバックグラウンドや価値観を共有しているため、共感・応援しやすいからではないでしょうか。エンターテーメントとしては二流でもお金を払って応援したくなる存在になりえる文化的バックグラウンドがあると。
私たち一般人に置き換えると?
べつに私たちはアイドルでもなんでもありませんが、理想に対して足掻く姿や、失敗だったりを変に隠す必要はないのではないかと思うようになりました。その姿に人は共感し、応援したくなるはず。
パフォーマンスや結果とは別の次元でプロセスに感動や共感が生まれる。もしそこに価値があれば、それによって他人からお金や労力をいただくことができる。
もちろん過度なアピールはお寒いだけですが、ギターや歌をきっと練習してきたさや姉のごとく、自分のやりたいことには虎視眈々と地力をつけつつ、やりたくないグラビアをこなすさや姉のごとく、与えられた使命やチームのためにストイックに頑張れと言われているような気がしました。。
AKBは、組織としての寿命もあり、おそらく成熟期に入っているのだと思います。また若さという残酷な武器をもった新人がどんどん入ってきてめまぐるしく新陳代謝していく現状。そのなかリーダーとして、いちプレーヤーとして悩み、足掻きつづけ、そして最終的に栄光を勝ち取ったさや姉の姿は30超えたおっさんの心を鷲掴みにし、また今年も頑張ろうと思ったものです。いいものみせていただきました、本当にありがとうございました。
つい熱くなり、ナチュラルにさや姉、さや姉いってますが、私からするとびっくりするくらい年下です。ぜひ今後も頑張ってください。
※追記
とっくにソロデビューされてたんですね!アルバム買ってみようかな。
ライザップ検討中のあなた、騙されたと思ってセルフ66日間糖質制限をおすすめしたい
- 「ダイエットなんて簡単だ、こんなもの誰だってやればできるようになる!」
- ポイント1 納得するまでやらない 。そのために徹底的に理解する。
- ポイント2 我慢しない、無理しない
- ポイント3 結果にコミットしない、行動にコミットする
- まとめ
- 参考になった本(全部買っても1万円くらいです)
新年早々恐縮です。東進のCMばりに叫ばせてください。
「ダイエットなんて簡単だ、こんなもの誰だってやればできるようになる!」
新年のテンションとモチベーションにまかせて30万も払うなら、ぜひこのやりかたを試してみていただきたい。
大事なことなのでもう一度言います。
「ダイエットなんて簡単だ、こんなもの誰だってやればできるようになる!」
今年31歳になる私ですが、昨年糖質制限ダイエットを敢行。特別な運動なし、食事制限のみで8ケ月で12キロやせました。73キロ→61キロ。顔はシャープになり、恥ずかしボディからも無事卒業です。
「8ケ月とかながッ!もっと手っ取り早くやせたいんだよッ!」と思われた方にこそぜひ読んでいただきたいのです。ダイエットってリバウンドするのが一番元も子もない。無理なく、継続的にやせることが本質的な目的のはず。リバウンドしないダイエットで重要なのは何より無理せず、続くことです。そのためのポイントを書いていきます。
ポイント1 納得するまでやらない 。そのために徹底的に理解する。
私の周りの太ってる人って比較的頭いい人が多い気がします。
「いや、やせようと思えばいつでもやせられるし。まだ本気出してないだけ」
「運動とかむりぽ。ラーメン食えない人生とか生きてる意味ない」
「てか糖質取らないと頭回らなくて仕事のパフォーマンス落ちるから」
そういった人たちに強く言いたい。
「あなたたちはきっとあたまがいいから、きちんと説明すればわかってくれるはず。ダイエットに30万も払えるってことはきっと収入も高くて、意識も高いはず。そんなやればできるあなたに理解し実践したいことは、たった一つ。」
(30万払う前に)まず食べてるもの徹底的に研究して糖質を制限をしてくれ。それからでもおそくない。
ポイントとなるのは「糖質完全OFF」じゃなくて「制限」ということ。基本方針は糖質を一日130gまでに制限すること。毎日ご飯も食べられるし、大好きな焼肉や刺身はいくら食べてもOK。
なにを食べて、なにを食べたらダメなのか、まずは徹底的に分析することが第一ステップです。分析と大げさに言いましたが、一冊本でも買って1時間くらいかけて、完全に集中して読めばそれでOKです。ただその1時間は受験勉強ばりに本気で理解し、暗記してほしい。
ライザップの説明聞いて、登録するのにたぶん1時間くらいかかりますよね。
1000円もあれば身につけられる知識に30万も払うなんて実にもったいない。
栄養学を手っ取り早く勉強したい!というかたにはこの雑誌が圧倒的にオススメです。栄養成分のメカニズム、具体的にどの料理にどれくらい糖質が含まれているのかの数字、コンビニ飯でどう糖質を下げるかなど、理論から実践まで紹介されており素晴らしいです。
Tarzan(ターザン) 2016年 6月23日号 [糖質OFF 夏の陣]
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実は、1日糖質130gって意外とゆるくて、そこまできつく我慢しなくても実現可能な数値なのです。毎回のご飯を半分にすれば3食食べてもOK。それ肉や脂肪はたらふく食べてください。ちょっと勉強すればすぐわかること。
私が実践したことは下記のことです。
・糖質には3種類あることを理解し、単糖類と二糖類は極力避ける(お菓子、清涼飲料水、牛乳など)
・空腹時には我慢せずに食べるものを変える(お菓子→ナッツ、コーラなどの清涼飲料水→お茶、コーヒー、ビール→ハイボール)
・代替してる食べるものがいかに体にいいものか徹底的に科学的エビデンスを探し、「我慢」ではなく「積極搾取」感を味わう
たとえばナッツ・アーモンド類は、自己コントロール力や、集中力を高めてくれるだけでなく、痩せる脂肪である「オメガ3」をたくさん含んでいます。僕は関係ないですが、オメガ3は巨乳効果あるようです。バストアップ体操してる場合じゃないですよ!また、緑茶は、がんなどを防ぐ「抗酸化作用」の観点では最強の飲み物です。コーラ飲んでる場合じゃないですよ!
・夜寝る前に飲むヨーグルト飲む
だれが言い出したかわかりませんが、これは本当に最強の方法ですよ。だって、我慢せずに飲むだけでいいんですよ。普通にご褒美みたいですもん。
ちなみに当然こちらにも、ダイエット以外で飲むモチベーションを加えるために良質な睡眠をもたらす「セロトニン」を生産してくれるというエビデンスを付け加えておきます。
寝る前のヨーグルトダイエットが凄いらしい!痩せ体質になる効果的な食べ方とは? | 知って得するダイエット
また、冒頭に書いた「糖質取らないと頭働かない」は科学的根拠のないデマです。糖質を一切取らなかったとしても肝臓や腎臓で、アミノ酸や脂質のグリセロールなどをもとに糖質を作り出す「糖新生」という仕組みがあるため、脳が働かないということはありません。逆に糖質をとることで血糖値が急に上がって、急に下がりやすくなり、眠くなったり頭がぼんやりしてします。都市伝説に騙されて脂肪を蓄えるのは愚かなので是非やめてください。
ポイント2 我慢しない、無理しない
「そんなストイックに生きても楽しくないわ…」と思う人に朗報です。科学的にも週に2回までは暴飲暴食OKということが証明されています。実験では、1週間のうち毎日我慢する人、2回暴飲暴食してしまう人、毎回暴飲暴食してしまう人を比較すると、なんと毎日我慢してる人と2回は我慢できない人のダイエットの結果にはほとんど影響がないことが証明されています。安心して週2回までは思いっきり好きなもの食べましょう。私も誘いを断れないときはラーメンとかお寿司とかを心ゆくまで楽しんでおりました。
大事なのは「無理しない」で続けること。1週間の食事が21回だとすると、19回も制限できていたらかなり上出来だと思いませんか?自分を是非褒めてあげてください。この自分を「ほめる」ということや、2回の例外を「許す」ということは心理学的にかなり重要だと言われています。自己嫌悪に陥って負のスパイラルに陥ってしまうのが一番最悪で、その自己嫌悪がきっかけで「もういいや」と21回のうち21回食べまくってしまうのがリバウンドしてしまうメカニズムなのです。
冒頭にも書きましたが、基本的にダイエットは長期戦、マラソンと考えたほうが絶対にうまくいきます。私も「ダイエット」→「やせ」→「食解放」→「リバウンド」を毎回5キロ単位で繰り返してきたので断言できます。無理せず、意識せずとも、体にいいものを食べる習慣をつくること、そのことに集中すれば30万も払う必要ありません。そのお金で欲しかったものでも買いましょう!
我慢しないという意味で労せずして痩せる方法がもう一つあります。それは「食べる順番」に注意して食べること。いきなりごはんなどの炭水化物から食べるのではなく、まずはスープや野菜から食べてください。炭水化物などの糖質を急にとると、血糖値を急上昇してしまい、脂肪を蓄えやすい体になってしまいます。まずは炭水化物以外で満腹にすることで、食べ過ぎも抑えられるので一石二鳥です。同じメニューを食べてるのに、たったこれだけのことで効果が出てくるのです。このことを知らずに、何も考えずに食べて太っては自己嫌悪に陥っているには、自分だけ消費税2倍払っていることに気がついていないようなものです。
ポイント3 結果にコミットしない、行動にコミットする
通常のダイエットと逆です。驚かれるかもしれませんが、体重計には一切乗らないでください。むしろ捨ててください。毎日レコーディングとか逆効果です。
行動心理学に「モラル・ライシング」という言葉があり、人は「いいことをすると、そのあと、自分に甘くするようにできている」のです。実験では人に親切をしたグループとそうでないグループを比較すると、親切をしたグループのほうが、自分にあまくなり、カロリーの高いものを我慢することができなくなったりするのです。
日々行動を変えていると、どうしてもその効果を確認したくなるのが人間というもの。そして少しでも痩せてくると、「効果が出てるからすこしくらい食べてもいいか」となり、そのせいで痩せるスピードが遅くなり、結果どんどんやる気がなくなっていく。これは私が何度も陥った罠です。
「いやいやレコーディングダイエットでやせられたよ?」という人、素晴らしいです。いますぐこの不毛なブログは閉じて、そのマメな性格を活かしてそのまま毎日体重計乗り続けてください。
レコーディングのすばらしいところは、「日々の行動の蓄積の可視化」というところにあります。モラルライセンスはあるものの、達成感によって人はモチベーションが続くというのは事実なので、可視化するのは結果ではなく、プロセスにするほうがおすすめです。
具体的な行動としては、毎日糖質を130g以内に抑えられた日は○、×で記録していく。毎日○が積み上がってくるのを見るのは気持ちのいいものです。この記録を66日間続けてみてください。やせてるかどうかの結果は気にせずに、まずは行動を習慣化することにのみ集中してみてください。1ヶ月もすればまわりから「やせた?」と言われるでしょうが、ニヤニヤするだけに抑えて、体重計に乗るのは66日間我慢してください。
ロンドン大学が行った研究によると何かの新しい習慣を身につけるのは、習慣の難易度にもよりますが、一般的に66日間必要と言われています。私の実感値だと、一定期間を過ぎるとほとんど意識することなしに、つまり我慢することなく、糖質を避けるようになります。
まとめ
1,栄養学を本気で1時間勉強し、糖質マニアになって糖質130g生活を続ける
2,無理しない、1週間に2回までは自分を許す
3,結果にコミットせずただ自分の行動のみにフォーカスする
まずはこの3つをやってみて66日間続かなかったら、ライザップに30万払う意志決定するのでも遅くないのではないでしょうか?
参考になった本(全部買っても1万円くらいです)
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